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土と木と便り
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2022年4月号
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雪の解ける速度が速まり、ようやくフキノトウが見え始めました。雪で覆われキレイに見えていた道端のゴミも姿を現し、春は自然の芽吹きと自然に還らない人間の出したゴミが混在する季節でもあります。
ポイ捨てしないことは当たり前ですが、ゴミを減らす暮らし方へもう少し意識していきたいと改めて思う
北海道の春です。
今回は珈琲を淹れた後に出るコーヒーかすのお話しを。
わが家では、珈琲をドリップした後に出るコーヒーかすは容器にためておき日当たりのよい窓辺で天日干しし乾燥させて、台所から出る生ゴミを分解処理する手回しコンポストの基材として使っています。
コーヒーかすは多孔質なため臭いや水分の吸着に優れていて、しかもそれ自体に珈琲のいい香りがほのかに残っているので、屋内用コンポスト基材として最適なものだと思っています。
このコンポストの中にはほかにDIY作業で出る木屑、家庭用精米機から出る米ぬか米のとぎ汁、ヨーグルト容器の洗い汁なども入れて、冬は湯たんぽで加熱して乳酸菌などの微生物による発酵を
促進しているので生ゴミを投入しても全く臭くなりません。むしろ、発酵が上手くいっている時は糠床の
ようないい匂いがします。
そしてその手回しコンポストにたまってきたものを今度は野菜畑に置いてある大きなコンポストに入れて半年以上発酵させ、それをさらに枯草や土などと一緒に野積みにしてまた半年以上熟成させ、
そしてようやく完熟堆肥が出来上がります。これを毎年春になると野菜畑全体にばら撒き土の中に
鋤き込こんでその土で自分たちの食べる野菜を育てています。(※)
こうやって書き出してみるともの凄く面倒臭くてかなりマニアックな話しに聞こえますが、
この流れを一度生活の中に取り入れてみると、コーヒーかす集めもコンポストも野菜作りも全て
つながっていることが実感しやすくなるので、とても楽しいです。
コーヒーかすを乾燥させたものはその他にも、室内の湿気取りや脱臭剤として
住居周りのアリよけとして…利用方法はたくさんあります。
貴重な副産物の有効活用を皆さまもぜひお試しくださいませ。
※注意点
コーヒーカスは若干の窒素を含んでいますが、この窒素は土の中では分解されにくいという特徴があるようです。大量のコーヒーカスをそのまま畑に撒くと土の中の窒素成分が減少して植物が肥料不足になる(窒素飢餓)という状態になるそうです。また、コーヒーカスには発芽阻害物質というものが含まれているようです。これらの問題ついてはコーヒーカスをしっかり発酵させて完熟堆肥化を行うことで解消されるという研究結果が報告されています。
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