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土と木と便り


2023年3月号


まだまだこちらは寒い毎日ですが、先日は陽射しの中に微かに春の匂いを感じました。きっと根雪の下ではフキノトウや福寿草が芽吹く準備を進めていることでしょう。

早朝の氷点下の中でも、庭にやってくる野鳥たち。いつものメンバーはカケス、シジュウカラ、スズメ、ヤマガラ、アカゲラ…。忙しなく飛び回り食べるものを探し求めるその姿はとても力強いものです。少し車を走らせれば、湖や川に白鳥の姿を見ることも出来て、冬の北海道はモフモフとした野鳥に出会える季節でもあります。

さて、1月から始まった自宅のセルフリノベーションは亀の速度でゆっくりと進行中です。現時点では先ず、もともとあった8帖ほどの和室をお客さんが窓の外の景色を見ながらゆったりと珈琲を飲めるスペースに作り替えるため、畳を全て剥がして壁や床を新たに作る作業を行っています。

大工仕事のほとんどは仕上げ材を貼るために木材の下地を作ることで、この下地作りがとても手間が掛かる作業なのですが、なるべく良い仕上がりにするためにはやはり手を抜くことが出来ません。

しかし、木材についてももれなく価格が高騰しているご時世なので、リノベ前のもともとの部屋を解体した際に出た古い木材も、なるべく下地として再利用し、それでも足りない分は新たに購入した木材を使用しています。こういったこともセルフでやるからこそ出来ることなので、手間暇を掛けつつ楽しくやっています。

こんな面倒なことは素人の自分たちが無理してやるよりも、リフォーム業者にお任せすれば短期間でクオリティの高いものが出来上がるのかもしれませんし、それはそれで一つの手段ですが、けれどそれでは自分の経験値が全く上がることはありません。

自分の手で出来ることの範囲を少しずつ広げて人生の経験値を上げていくこと、その欲求と好奇心は土と木との原動力でもあります。

そんな気持ちで毎日毎日少しずつ、新しい空間を作り上げていきます。こんなに非効率で不経済なことをやっていられるのも、休業前と変わらずに珈琲豆をご注文してくださる皆さまに支えていただいているお陰でもあります。感謝の気持ちを胸にこれからも頑張りますので、そんな土と木とを面白がりつつどうぞ見守っていてください。