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土と木と便り


2024年4月号


今回は一緒に暮らしてきた2匹の愛猫が、昨年末と今年の初めに立て続けに亡くなってしまったことについて書き記しておきたいと思います。珈琲豆とは全く関係のない話題ですが、実は「土と木と猫と」という影の名前があるほど、土と木との真ん中には猫たちが居ました。焙煎小屋作りや家のセルフリノベも、彼女たちの支えがあってこそでした。

この数ヶ月は彼女たちを失った喪失感から、なかなか立ち上がることができずにいましたが、猫二匹と共に時間をかけて作ってきた店舗兼住居がようやく完成し、その店をオープンさせることに向けての私たち2人の気持ちが自然と強く高まってきました。

少し前の話になるのですが…二か月続けて二匹の愛猫の看病と看取りを終えて、どうにもこうにも疲れてしまったのでちょっと違う景色を眺めに1月、知床へ行ってきました。今回は車窓から冬景色を眺めることだけを目的に電車とバスを使って知床へ。早朝からサンドイッチとおにぎりを作り、ポットには淹れたての珈琲をたっぷり詰めて持っていきました。

始発の電車に乗ってまずは網走駅へ向かう。行きは鈍行だったので各駅に止まり、時間はかかったけれど学生がたくさん乗ってきて、賑やかで淀みのない若者たちの空気感が車内に満ちていてとてもいい時間でした。

日が昇るにつれて霧氷が恐ろしいほど美しく輝きだし、言葉にならない車窓を眺めながら通り過ぎていきました。網走駅で一両編成の釧網本線に乗り換え。思いのほか乗客が多かったけれど海沿いの左の席に座ることが出来て、珈琲を飲みながらチラホラ流氷の浮かぶオホーツク海を眺め海沿いをゆっくりと進んでいきました。

次はバスでウトロへ。バスの大きな車窓から斜里岳を眺めながら海沿いになり、網走の方とはまた違う知床の海が広がり冬の車窓を深く色濃く味わうことが出来ました。

なかなか前向きになれないこともありますが、どこかに向かおうとせず、悲しみを乗り越えようとせず、答えを求めようとせず、厳しい冬がいつの間にか春になるように、車窓を流れる景色のように…私たちもこの気持ちのまま季節の中で流れていければいいのかなと思わせてくれる電車の旅でした。