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土と木と便り


2024年12月号


時々雪が降るようになり、朝晩は道が凍るようになってきました。朝に淹れる珈琲の湯気も色濃く立ち昇り、寒さと温かさを同時に感じる12月です。

さて、当店定番の珈琲豆「浅煎り」「中深煎り」「深煎り」は、これまでは東ティモール産生豆を使用してきましたが、11月29日からはそれぞれブラジル産生豆を使用したものに変更しました。

開店以来、東ティモール産生豆はずっと使い続けてきましたし、当店の代名詞のようなコーヒー豆でしたが、2024年生産分の生豆の日本への入荷が大変遅れており、なおかつ例年よりも流通量自体が大幅に減ってしまい、現時点では生豆を仕入れられない状態なので、思い切ってしばらくの間、定番三種をブラジルに変更することにしました。ブラジルといえば世界最大のコーヒー生産国で「珈琲の王道」と言っても過言ではないほどスタンダードな珈琲です。東ティモールとは一味違う味わいをぜひお楽しみください。

今回の生豆変更にあたり、いくつかの銘柄の生豆を焙煎しては試飲を重ねてきましたが、その中で特にブラジルのカルモデミナス地区で生産された生豆がどの焙煎度合いでもクセや雑味がなく美味しくいただける珈琲だと確信したので、東ティモールを再度入荷するまではそちらを使用していきます。なお、東ティモールの入荷時期については現時点では未定なのですが、おそらく来年の2月〜3月には販売を再開できそうです。

しかし、コーヒーをめぐる国際情勢は急速に変化しているため、当店での東ティモールは今後、販売の再開と休止(他の生産国の生豆への変更)を繰り返していくことになる可能性もあります。気候変動の影響による生豆生産の不安定化、新興国の台頭によるコーヒー需要の増大、そして日本の国際競争力の低下による生豆の買い負けなど様々な要因が重なり、もともと輸入しなければ入手できない農産物、特にコーヒー豆のような嗜好品においては、これまでいつでも当たり前に安い値段で買えていたものが、いつの間にか価格が高騰し続け、なかなか手に入りにくくなる状況に変わりつつあります。

やや後ろ向きな話題になってしまいましたが、それでも当店は今後の状況の変化には臨機応変に対応しながら、これからも生活必需品としての珈琲を皆様に楽しんでいただけるように、たとえ生豆が変わっても珈琲本来の美味しさと品質の基準を変えることなく、いつも煎りたての珈琲豆をお届けしていきます。

ブラジル産生豆を使用した新定番の「浅煎り」「中深煎り」「深煎り」。たった一種類の生豆でも焙煎度合いが変われば全く違う珈琲になります。世界中の多種多様なコーヒー豆を取り揃えるのも面白いかもしれませんが、より取り見取りの大量消費文化に疲れてしまったこの時代だからこそ、シンプルなラインナップでも様々な味わいが楽しめて、何より「煎りたて、挽きたて、淹れたて」こそ珈琲の一番の美味しさということをお伝えしたいという思いは、当店の豆屋としての原点であり、これからも貫いていきたいと思っています。

今年の当店は実店舗の再開、カフェスペースのオープンなど様々な出来事がありましたが、珈琲豆の定期便をご利用の皆様、オンラインストアでご注文してくださる皆様には今年も本当にお世話になりました。ありがとうございます。来年も皆様の暮らしに寄り添える珈琲をお届けいたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。