土と木と便り


2025年6月号


こちらは少しジメッとした夏の日差しが強くなってきました。ニセアカシアの花が散り始め、蜂や蝶は元気に飛び回っています。

さて、当店での決済方法は店頭では現金のみ、オンラインストアでは銀行振込のみとなっています。クレジットカードやペイアプリといった、いわゆるキャッシュレス決済には対応しておりません。

近頃ではキャッシュレス決済をご利用される方が増え、それに伴ってキャッシュレスに対応しているお店も増えてきました。ご高齢の方でもそれほど抵抗なく日常的に使いこなしていたりもしますが、当店のような手作りの小さなお店はわざわざ時代の流れに乗るまでもなく、自分たちの手の届く範囲のことをやっていきたいという思いがあったので、キャッシュレス化の波には全く乗ろうとは思いませんでした。

たしかにキャッシュレス決済はとても便利なものだと思います。消費者にとってはスマホ1台、カード1枚さえあれば簡単にお買い物が出来ますし、お店側も現金を数える手間が減るので、お金のやり取りをスムーズにできるというメリットがあるのかもしれません。

ですが、クレジットカードもペイアプリも決済をするごとに売上額の数パーセントが決済手数料としてカードやアプリの運営会社から課せられ、それをお店側が負担する仕組みなので、売上規模の小さいお店ほど手数料の負担が重くのしかかってくるものです。こうした事実についてはどうも世間一般的にあまり知られていないような印象を受けます。

私たちのような個人商店、小商いという存在は、お金を儲けることよりも生きていくこと、機能していくことがそもそもの目的なのです。それはグローバル企業が世界中で展開する手数料ビジネスとは全く相容れない性質のものです。

小さなお店は小さいからこそ、手作りだからこそ、大量生産体制では作れないものが作れますし、大企業の画一的なサービスにはない独自の魅力や個性が発揮されていくものだと思います。私たち自身も常にそうありたいと思いながらこのお店を続けています。

これは私たちからのお願いなのですが、小さなお店を訪れた際は、代金はなるべく現金でお支払いください。仮にそのお店がキャッシュレス決済に対応していても、現金の方が喜ばれると思います。ネットで買い物をする際も同様です。個人運営の小さなネットショップから何かを買う時は、なるべくなら代金は銀行振込をおすすめいたします。

お店もお客さんも本来はお互いに対等な存在のはずです。そのためにも商品・サービスとお金は対等にやり取りされるべきものだと思っています。